【映画紹介】シン・ゴジラと戦う自衛隊員の覚悟
大人気映画『シン・ゴジラ』の見どころとは!?
先日公開された映画『シン・ゴジラ』(監督:庵野秀明)は早くも興行収入が、ハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』のそれを抜き去りるほどの人気を博しています。
綺麗なCG、豪華なキャスト(長谷川博己、竹野内豊、石原さとみ・・・)等、見どころは多数ありますが、私はそのなかでも「自衛隊の活躍」についてご紹介したいと思います!
まず最初に注意してほしいのは、「自衛隊はゴジラと戦うためにつくられているわけではない」ということです。
なので、戦車の弾や戦闘機の爆弾がゴジラに対して効き目がなかったからといって、「自衛隊しょぼい……」とかは思わないでください(笑)。
作中に登場する戦車(10式戦車)や戦闘機(F−2)は、世界でもトップレベルの性能をもっています。
しかしなんといってもこの作品で注目したいところは、自衛隊員の「仕事に対する姿勢」です。
それは「覚悟」といってもいいかもしれません。
作中の自衛官のセリフをもとに、「自衛隊の覚悟」をみていきたいと思います。
※尚、ここで取り上げる「自衛隊」は、あくまで映画の中での描写を見てお話しするものであって、実際の自衛隊内部に関する記載ではございません。
「入隊したときから、覚悟はできています」
巨大不明生物(ゴジラ)が最初に上陸してきたとき、攻撃ヘリコプターの部隊が出撃するシーンでの台詞です。
危険な任務だからパイロットは志願(立候補)で選びたい、といった上官に対して部下が述べたのが、この一言です。
その時の場合によって様々ですが、特に危険な任務である場合「残される家族がいるか」「一人っ子かどうか」などの事情を考慮して人選を行いたい気持ちも当然の話です(これの極端な例が、映画『プライベート・ライアン』です)。
しかし、作中では敢えて通常のローテーションのままで行く、ということになりました。
ゴジラと戦えば死ぬかもしれない、でも、敵と戦って死ぬことは最初から当然のことだ、という心象を表している一言です。
「訓練のときのようにやればいい」
2回目の襲撃のとき、前線指揮所の設置を行うシーンでの台詞です。
ベテラン隊員が新米隊員を諭しつつ、自らにも言い聞かせているようにもみえます。
自衛隊員がいうと特別なことのように聞こえますが、「いつも通りやればいい」や「本番は練習のときのように」などと同じだと思えば、そんなに特別な言葉ではないでしょう。
特別なのは言葉ではなく、背負っているものの重さです。
「仕事ですから」
「ヤシオリ作戦」の計画をつくっているシーンで、統合幕僚長(自衛隊のトップ)が放った言葉です。
戦争映画というと、力みまくった偉い人が精神論を振りかざして威圧的にまくしたてるような描写がされることがありますが、このシーンは司令官クラスの人も前線の隊員と同じく「淡々と」仕事をする様子が描かれています。
自衛隊の本来任務
ここ数年、災害派遣などを通じて自衛隊の活動が報道される機会も増えてきました。
しかしながら、自衛隊の本来の任務は「我が国を防衛すること」(自衛隊法第三条)です。
災害派遣などで見えてくる姿は、あくまで自衛隊の「ひとつの側面」にすぎません。
今回の「シン・ゴジラ」では自衛隊が「人助けの組織」としてではなく、「戦う組織」として描かれていたのがとても印象的でした。
自衛隊の魅力
自衛隊にいるからといっても、その「仕事」に対する姿勢は普通の人と何ら変わりません。
「練習のときのようにやればいい」「仕事ですから」のような言葉は、おそらくどの業界の人達でも自然と口をついてでてくるでしょう。
自衛隊員はなにも、「戦いたくて戦いたくて仕方がない」というような野蛮な気持ちで戦うわけではないのです。
自衛隊が他の業界と異なるのは、その「仕事」が「自分の命よりも重要である」という一点に尽きます。
被曝するかもしれない、とか、怪我をするかもしれない、とかいうレベルではなく、戦場では人間の命はいとも簡単に吹き飛びます。
それでもなお取り乱すことなく淡々と任務をこなす、日頃の厳しい訓練で培われたその「覚悟」こそ自衛隊の魅力ではないでしょうか。
まだご覧になっていない方は是非見てみて下さい。
<※注意>
この記事はあくまで作中で描かれている『自衛隊』について言及したものであり、実際の自衛隊内部に関する記載ではございません。
映画『シン・ゴジラ』公式サイトはこちら
画像出典元:陸上自衛隊 > フォトギャラリー
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