こんにちは。自衛官妻のSACHIです。2月に入りましたね。
今週末にかけて春の陽気になるということで、ようやく私の苦手な冬が終わり、暖かくなってきそうなので嬉しいです。
さて、来月3月は自衛隊の人事が動く季節です。
少し前の話ですが、春に引越しを控えた友人から「引越しの見積もりをとったらびっくりする金額が出てきたんだけど、こんなにするの!?」と連絡がありました。「そう・・・繁忙期の引越しは高いんだよ・・・うちも泣く泣く払ったよ」です。
テレビでも3月の引越し特集がされていて、北関東から都内への引越しというケースだったんですが50万の見積もりが出されていました。
とても払えないということでその方はご主人だけ先に引っ越してウィークリーマンションに住んでもらい、繁忙期が過ぎる4月末に自分と娘さんが荷物と一緒に引っ越すという方法で対応していました。なるほど!
人手不足と働き方改革で引越し業者さんの方も値段の高騰はどうにもできないそうですね・・・。
今度転勤の話がきた時は我が家も”主人だけ先に作戦”をとると思います。
ここから話が変わりまして、自衛隊の人事以外の人の異動・・・退職のはなしです。
自衛官は公務員(特別職国家公務員)です。なのでかなりざっくり言えば○○省で働く国家公民の人や地方公務員の市役所で働く人、警察官や消防士とだいたい同じなので、基本的にクビやリストラというものがありません。
基本的に…と言ったのは、例えば人を殴ったり物を盗んだりする刑事事件を起こしたり、去年散々騒がれたように不倫が公になったり(ならなくても本当はダメですけどね)…そういう事をやらない限りはという意味です。
その為、上から辞めさせられる事はありませんが自分から辞める事はできます。自衛隊って特殊な感じがしますが、これに関しては普通の会社員と何も変わりません。
他にやりたい事、夢ができたとか、自分の能力ならもっとたくさんお給料が貰えると他に移ったり独立したりとか、あるいは家族との時間をもっと大切にしたいからプライベートを重視できる仕事に転職します、とかね。
現役自衛官である主人の周りでもたまにいます。「前にどこどこで一緒に勤務した佐藤さん辞めるんだって」って久しぶりに会った本人から聞いたとか人伝に聞いたとかです。
ちなみに、自衛官の言う”辞める”には2パターンの意味があります。
ひとつは、自衛隊には残るけど今の部署(職種・職域)を辞めてよそに移るという意味。空飛ぶ広報室というドラマの主人公の空井さんが良い例で、彼は航空自衛隊のパイロットを辞めてから広報室勤務になっています。
もうひとつが自衛隊そのものを辞めるという意味。これは説明するまでもないですね。
同じ辞めるでも意味はだいぶ違うんです。
自衛官は公務員である以上、きっちり決められたお給料です。防衛大を卒業しているか、どういうどうやって入隊したかでどこまで出世できるかもだいたい決まっちゃいます。
また、自衛隊の中には色々な部署があって、上官が隊員本人の希望を聞きながらどこに配属されるかが決まるんですが、必ずしも希望した仕事に就けるとは限りません。
パイロットとか特殊部隊とかの間口の狭いレアな部隊だったり本人の適正だったり、理由は色々でしょうがなかなか希望した仕事に就けない人も少なくないんだと思います。なにせ大きな組織ですから。
とまぁネガティブな事ばかり書いてしまいましたが、主人は自衛隊を辞めたいと言ったことは一度もありません。
例えばの話でも、冗談でも、ヘベレケに酔ってても、仕事中に鬼のようにブチ切れてきた日でも言った事ないです。
「なんで?」
「だって辞めさせられることがないからだよ」だ、そうです。
う、うん…確かに…そうだね。
また、人から「自衛隊は何かと大変じゃないですか?」と聞かれると「はい。でも、なんか自衛隊好きですから」とよく答えています。
やらなきゃいけない事はもちろんやる。けど、目標を達成出来なかったとしても「明日から来なくていいよ!!!」って台詞は絶対に出てこない。そういう精神的なゆとりがどこかにあるから、仕事のプレッシャーにも耐えられるんだそうです。
とか色々言ってますが、実のところ主人は自衛官に憧れて、なりたくてなりたくて入隊した人間なので簡単に辞めるはずもないんですが。
単純!あまりに単純すぎる理由ですが、こういう人、意外と少なくないですよ。
パーティーや合コンの席で「なんで自衛隊になったんですか?」って聞いた答えが「な~んか…好きだから」って答える人はこの手のタイプかも知れませんね~。
ネガティブな要素を差し引いてもあまりある魅力がある、自衛官ってそういう仕事なんだと思います。
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